
「骨折したら冷やしてください」 整形外科でよく聞く言葉ですよね。 でも、私の母は――冷やさなかったんです。 その結果、
骨折した母が元気に戻れた理由。“冷やさず、さすった”から
「骨折したら冷やしてください」 整形外科でよく聞く言葉ですよね。
でも、私の母は――冷やさなかったんです。
その結果、87歳になった今も、毎日10曲以上踊り、スタスタ歩けるようになりました。
母の骨折の連続
母は80歳の冬、ナンテンの鉢を持ち上げた瞬間にぎっくり腰。
そこからわずか半年で、背骨と肋骨を合わせて12本も骨折しました。
普通なら寝たきりになってもおかしくない状況。
「もう立てなくなるのでは」と、本当に不安でした。
冷やさなかったから、良くなった
整形外科では「冷やしてください」と指導されることが多いです。
でも母には、それをしませんでした。
理由はシンプル。
冷やすと痛みはスッと消えるけれど、筋肉が固まってしまうからです。
筋肉が固まれば血流が滞り、関節はますます動かなくなる。
結果、治りは遅くなり、体は弱ってしまいます。
母は「冷やさず、少しずつ動かして血流を促す」選択をしました。
それが、元気を取り戻す大きな分かれ道でした。
炎症があるときはどうするの?
では、炎症があるときはどうすればいいのか?
ここで大事なのは「冷やす」ではなく「擦る」ことです。
炎症は「ここに問題がありますよ」と体が教えてくれているサイン。
そこをやさしく擦ってあげると、血流が促され、体は回復の方向に向かいやすくなります。
「擦ると悪化しない?」と不安に思うかもしれません。
でも安心してください。
強く押す必要はありません。
指の指頭を使って。上下ではなく。一方向の方向でさする
力は“羽をなでる”くらいの優しさで。
30秒〜1分ほど、温かさを感じる程度で十分です。
冷やして感覚を止めてしまうのではなく、
「擦って流す」ことで筋肉や関節が固まらないようにしてあげる。
これが、母が元気に戻れた秘密のひとつでした。
圧迫骨折の母をもつ子としての学び
母を見て私は知りました。
「痛みを消すこと」と「体を治すこと」は違う。
冷やせば一時的に楽になるけれど、それは“治る”こととは別物。
炎症を感じたら、冷やすのではなく、そっと擦って血を巡らせる。
母はそれを続けたからこそ、今も元気に歩けているのです。